「……ん…」
うっすら目を開けた一瀬。

「起こしてごめんな…。部屋片付けてくれてありがとな!」


一瀬は、ゆっくりと上体を起こした。


「おかえりなさい…。でも、洗濯の仕方わからなくって…洗濯はできなかった。」

申し訳なさそうに言う一瀬。


バカだなぁ…十分だよ。


めちゃくちゃ嬉しいよ…。


さすが俺の生徒。


「ここまでで十分だよ。そろそろ腹減っただろ?オムライス作ろうか?」


言いながらも、一瀬があの写真のことをつっこんで来ないのが気になった。


見てないわけはない。


デスクの上も、整理されていた…。


見ているに決まってる…。


一瀬はそんな俺の心配をよそに、笑顔で頷くとキッチンに歩いた。