古沢が風呂から出てくるまでの五分ほどの時間、ハルと話すことができた。
古沢と一緒に暮らしているせいか聞きたいことが山ほどあったが、咄嗟に出てきた質問は「瞳の色について」だった。
結果からするとハルの瞳は古沢と同じ琥珀色でもなく、ひ孫のイツキと同じ翡翠色でもなく、柘榴色なのだそうだ。
三者三様に宝石のような瞳を持つ天使たちにナツミはやや興奮を覚えてしまったのだが、ハルは「天使」という言葉について否定的で、「中には人より走るのが速かったり、人より物覚えがよかったり、そんな風に私は、人より人が好きなだけなんですよ」と言った。
人より人が好き。
大好きだから、自分の幸せより他人の幸せを願う。
その願いを自作品に託す。
ナツミからしてみたらそれは聖人のような考えで、自己利益を求めがちな一般的な思想とはかけ離れているように思える。
幸せになりたい、充実した日々を送りたい、結婚したい、給料がよくなって欲しいなど人の欲望は絶えないから、買い手側のパワーとハルの作り出したアイテムパワーの利害が一致して、相乗効果が出るのかもしれない。
ナツミの場合、基本自分中心。
自分がどうやって快適に過ごせるかを求める。
そんな自分が物作りをしても同じようなものは作れないのだろうなと思う。
それはそれとして、やはりハルも天使だと思う。
いくら彼女らが否定しても、背中に羽なんか生えてなくても、天使だと思う。
確かに彼女らの外見は単なる突然変異で、余計にそう思えるのかもしれないが、それだけではない根拠がある。
ハルもおそらくそれに、該当するはずだ。
あれはいつだっただろうか。
一度だけ古沢と身体を重ねたことがある。
ただ本人は絶対に覚えていないだろう。
確か会社帰りのあの日だ。
古沢と一緒に暮らしているせいか聞きたいことが山ほどあったが、咄嗟に出てきた質問は「瞳の色について」だった。
結果からするとハルの瞳は古沢と同じ琥珀色でもなく、ひ孫のイツキと同じ翡翠色でもなく、柘榴色なのだそうだ。
三者三様に宝石のような瞳を持つ天使たちにナツミはやや興奮を覚えてしまったのだが、ハルは「天使」という言葉について否定的で、「中には人より走るのが速かったり、人より物覚えがよかったり、そんな風に私は、人より人が好きなだけなんですよ」と言った。
人より人が好き。
大好きだから、自分の幸せより他人の幸せを願う。
その願いを自作品に託す。
ナツミからしてみたらそれは聖人のような考えで、自己利益を求めがちな一般的な思想とはかけ離れているように思える。
幸せになりたい、充実した日々を送りたい、結婚したい、給料がよくなって欲しいなど人の欲望は絶えないから、買い手側のパワーとハルの作り出したアイテムパワーの利害が一致して、相乗効果が出るのかもしれない。
ナツミの場合、基本自分中心。
自分がどうやって快適に過ごせるかを求める。
そんな自分が物作りをしても同じようなものは作れないのだろうなと思う。
それはそれとして、やはりハルも天使だと思う。
いくら彼女らが否定しても、背中に羽なんか生えてなくても、天使だと思う。
確かに彼女らの外見は単なる突然変異で、余計にそう思えるのかもしれないが、それだけではない根拠がある。
ハルもおそらくそれに、該当するはずだ。
あれはいつだっただろうか。
一度だけ古沢と身体を重ねたことがある。
ただ本人は絶対に覚えていないだろう。
確か会社帰りのあの日だ。

