知らない言葉がわかる。
たとえば英語だったり、中国語だったり、そんな感覚で天使語がわかる。
ナツミはそんな認識でいるためか、天使語が読める古沢をこのときだけ尊敬しているのだが―――今のところ古沢に、その解釈は通じていない。
「じゃあこのぬいぐるみは天使が作ったものなんだね。既製品かと思ったら、手作りだったんだ。お目にかかれてラッキー」
ということは自然と結論は古沢が勤めるカフェ関連のものだということになる。
なにせ“フマナク”を取っ払ったそのカフェの名前は『アスズシキダ』。
意味は“背中に羽が生えた幸運を運ぶ者”だ。
ナツミは店名が言いにくいという理由で『天使屋』と呼んでいる。
「もういいだろこの話は。お前には関係ないね」
古沢は「休憩」と言って立ち上がった。
中途半端に胴体の綿が残ったままである。
普段キリがつくまできっちり作業を終わらせる古沢には珍しいことだ。
ヤバイなこれは。
作業の腰を折ってしまったよ。
ナツミは痒くもないのに、首筋を掻く。
どうやって機嫌を取ろうか。
「お前、俺の部屋片づけろよな!」
そう言い残して古沢はキッチンに向かった。
久しぶりに聞いた気がする。
古沢の怒鳴る声を。
たとえば英語だったり、中国語だったり、そんな感覚で天使語がわかる。
ナツミはそんな認識でいるためか、天使語が読める古沢をこのときだけ尊敬しているのだが―――今のところ古沢に、その解釈は通じていない。
「じゃあこのぬいぐるみは天使が作ったものなんだね。既製品かと思ったら、手作りだったんだ。お目にかかれてラッキー」
ということは自然と結論は古沢が勤めるカフェ関連のものだということになる。
なにせ“フマナク”を取っ払ったそのカフェの名前は『アスズシキダ』。
意味は“背中に羽が生えた幸運を運ぶ者”だ。
ナツミは店名が言いにくいという理由で『天使屋』と呼んでいる。
「もういいだろこの話は。お前には関係ないね」
古沢は「休憩」と言って立ち上がった。
中途半端に胴体の綿が残ったままである。
普段キリがつくまできっちり作業を終わらせる古沢には珍しいことだ。
ヤバイなこれは。
作業の腰を折ってしまったよ。
ナツミは痒くもないのに、首筋を掻く。
どうやって機嫌を取ろうか。
「お前、俺の部屋片づけろよな!」
そう言い残して古沢はキッチンに向かった。
久しぶりに聞いた気がする。
古沢の怒鳴る声を。

