ナツミには古代文字と天使文字の違いがはっきりわからないが、古沢がためらうのはそれしかない。
「そんなわけ―――」
古沢の言葉を遮って「なんて読むの?」としつこく訊く。
眼球も好奇心で満たされる。
「どんな意味?」
天使語というのはナツミが勝手に名づけた言葉のことだ。
本当は“アスズシキダフマナク”という覚えにくい名前なのだが、日本語で言い換えると“背中に羽が生えた幸運を運ぶ者が使う言葉”という意味らしい。
「じゃあ天使語で」とナツミが勝手に簡略化したのだ。
「―――“ハキラルノカ”」
古沢は苦虫を噛み潰したような顔をしている。
できれば言いたくないらしい。
「意味は―――……」
沈黙が長い。
息を溜め込みすぎだ。
ナツミは堪らず「続きは?」と催促する。
「―――“すこやかに育つ”」
「すこやかに、育つ?」
まるで読めることが悲しいとでも言うような、そんな表情を古沢が浮かべ首肯した。
「そんなわけ―――」
古沢の言葉を遮って「なんて読むの?」としつこく訊く。
眼球も好奇心で満たされる。
「どんな意味?」
天使語というのはナツミが勝手に名づけた言葉のことだ。
本当は“アスズシキダフマナク”という覚えにくい名前なのだが、日本語で言い換えると“背中に羽が生えた幸運を運ぶ者が使う言葉”という意味らしい。
「じゃあ天使語で」とナツミが勝手に簡略化したのだ。
「―――“ハキラルノカ”」
古沢は苦虫を噛み潰したような顔をしている。
できれば言いたくないらしい。
「意味は―――……」
沈黙が長い。
息を溜め込みすぎだ。
ナツミは堪らず「続きは?」と催促する。
「―――“すこやかに育つ”」
「すこやかに、育つ?」
まるで読めることが悲しいとでも言うような、そんな表情を古沢が浮かべ首肯した。

