ユウウコララマハイル

「紙?」


その紙はぬいぐるみと違い陽に当たらなかったためか、真新しいように思える。


「読めないね、この文字」


まるで学生の頃授業で見かけた古代文字、メソポタミア文明の楔形文字のような、記号のようなもの。


古沢は驚いた顔でナツミを見上げている。


「お前、音もなく忍び寄るなよ」


古沢はその紙を瞬時にテーブルの下へ隠した。


「失礼な。私は五分前くらいからここにいたよ」


正確には来て一分くらいしか経っていない。
少しくらい、なのかどうかはわからないが数を盛った成果で、古沢は言葉を選ぶように逡巡し始めた。
そのためらう姿にナツミの直感が仕事をする。


「そっか、これは天使語なのか」