ナツミは買い物袋を握り締めたままベランダに直行した。
袋の中は防虫剤しか入っていないから、このまま洗濯物を取り込んでも然程邪魔にならない。
古沢の衣類、ナツミの衣類、靴下や下着などが吊るされた角ハンガーも回収する。
そしてバスタオル。
そのバスタオルに隠されるように干してあるのは天使の羽根だ。
いやはや、バレなくてよかった。
これはナツミが退職する際に古沢にプレゼントしたものだ。
大手通販ショップで購入した背中に装着できる天使の羽根。
少々小振りなものだが、天然の羽毛を使っているため定期的に手入れをしなければならない。
この羽根をあげたとき、古沢は激怒している。
「俺にはこんな趣味はねえ」とかなんとか言って。
ナツミもその反応は充分予想できていたのだが、本気で古沢に似合うと思ったし、見てみたいという願望で渡してしまった。
最初から送別会の席で渡してやろうと思っていたので、からかう気持ちも入っていたことは否定しない。
そんな経緯で受け取った天使の羽根は古沢にとって汚点と言って違いない。
けれど性格なのか、そんなものでも捨てずに律儀に取ってある。
古沢がここに引っ越して来た際の荷物の中に、天使の羽根を見つけたときには驚いたものだ。
衣装ケースのような箱に入れられて、過去にもらったらしき手紙やマフラーなども一緒に入っていた。
それから二年の月日が流れたのだが、それが小骨のように胸の奥に引っかかっていたようで、無性にその天使の羽根を見たくなった。
朝窓を開けたらすでに気持ちのよいくらいの晴天で、そのときに見えた雲が羽根のような形をしていたからかもしれないが。
そんなナツミの突発的な思いつきで、結果古沢の部屋を散らかすことになってしまった。
袋の中は防虫剤しか入っていないから、このまま洗濯物を取り込んでも然程邪魔にならない。
古沢の衣類、ナツミの衣類、靴下や下着などが吊るされた角ハンガーも回収する。
そしてバスタオル。
そのバスタオルに隠されるように干してあるのは天使の羽根だ。
いやはや、バレなくてよかった。
これはナツミが退職する際に古沢にプレゼントしたものだ。
大手通販ショップで購入した背中に装着できる天使の羽根。
少々小振りなものだが、天然の羽毛を使っているため定期的に手入れをしなければならない。
この羽根をあげたとき、古沢は激怒している。
「俺にはこんな趣味はねえ」とかなんとか言って。
ナツミもその反応は充分予想できていたのだが、本気で古沢に似合うと思ったし、見てみたいという願望で渡してしまった。
最初から送別会の席で渡してやろうと思っていたので、からかう気持ちも入っていたことは否定しない。
そんな経緯で受け取った天使の羽根は古沢にとって汚点と言って違いない。
けれど性格なのか、そんなものでも捨てずに律儀に取ってある。
古沢がここに引っ越して来た際の荷物の中に、天使の羽根を見つけたときには驚いたものだ。
衣装ケースのような箱に入れられて、過去にもらったらしき手紙やマフラーなども一緒に入っていた。
それから二年の月日が流れたのだが、それが小骨のように胸の奥に引っかかっていたようで、無性にその天使の羽根を見たくなった。
朝窓を開けたらすでに気持ちのよいくらいの晴天で、そのときに見えた雲が羽根のような形をしていたからかもしれないが。
そんなナツミの突発的な思いつきで、結果古沢の部屋を散らかすことになってしまった。

