シルビア





それからの日々は、幸せな毎日。

お互いの家を行き来して、半同棲のような形で毎日一緒に過ごした。



土日が休みの凛花と平日休みの俺とではなかなか休みが重ならなかったけれど、だからこそたまに重なる休日が嬉しかった。

ふたりで出かけて、ときどきは一日中ベッドの中で過ごしたりもして、築いていったたくさんの思い出。



喧嘩をすることも当然あったけれど、仲直りするのも早くて、喧嘩前より縮まった距離。

凛花と一生一緒にいられたらどんなに幸せだろうと、いつしか俺は未来を想像するようになっていた。




『いい式だったね、式場も海沿いで景色最高だったし』

『うん、本当。俺たちの時もあそこにしようか。あ、でも式場かぶるのはまずいかなぁ』



いつかの、友人の結婚式にふたりで招待された時の帰り道。なにげなく交わした会話に、凛花はきょとんとした顔で固まった。



『それって……私と、そこまで考えてくれてるってこと?』

『え?あっ!言っちゃった!』



男としては、そういう気配は出さずに、サプライズのようなプロポーズのほうが理想的だったものの……うっかり言ってしまった。

まだ早いとか重いとか思われたらどうしよう……!

そもそも俺みたいな旦那いやとか断られる……!?プロポーズ前にしてお断り!?



嫌な想像をする俺の一方で、かぁ、と赤くなるその頬。



『……うれ、しい』



頬だけに留まらず、耳まで赤くして恥ずかしそうに頷くその横顔がまた可愛らしくて、小さな肩をぎゅっと強く抱きしめた。



この人のために、生きよう。

この人を支え、守るために。

そう、心に決めた。