シルビア




「この病気の厄介なところがさ、基本的には経過を見ながら付き合っていかなきゃいけないんだって。軽い人はそれで徐々に良くなることもあるって」

「望は……?」

「……俺は、運が悪いことに、あんまり軽い方ではないから。この先いつどうなるかがわからない。変わらないか、少しずつ悪くなるか、一気に悪くなるか」



いつどうなるかすら分からない。

今日見えたものが、明日には見えなくなるかもしれない。当たり前にできたことが、出来なくなるかもしれない。

そう思いながら生きていくのは、簡単なことではないだろう。



「かっこ悪いけど正直な話、あの頃はそれでちょっと弱気になってて。体のつらさを感じる度に凛花の姿を思い出して、いつかその笑顔が見えなくなる、遺して去ることになるかもしれない、そんな孤独に絶望した」



じゃあ、あの頃の妙なよそよそしさは……病気で苦しんでいた、から?

痛みも苦しみも、不安も孤独も、ひとりで抱えて隠し通していたの?



ずっと、ひとりで。