「年下相手になにしてるのよ、可哀想に」
「え!?いや、それは……」
「若い子だからってきついこと言って責めるなんて最低」
そして織田さんを庇うようにぞろぞろとその場を去っていった。
どうしよう……私のせいで、またいっそう険悪な雰囲気になってしまった。これまでなんとか取り持とうとしていた我慢が水の泡だ。
「なんですかあれ……悪いのは織田さんじゃないですか!それをあの子ばっかり信用して……」
「凛花さん!私柳下さんたちに反論してきます!言ってやらなきゃ気が済まない!」
「い、いいのいいの!落ち着いて!」
一方的に疑われたというこの状況に、私よりも怒りを見せる黒木ちゃんたちを、私は必死で抑えなだめる。
「ごめんね、感情的になっちゃって。こっちのことはいいから、皆お昼休憩行っちゃって?」
「でも……」
「ほらほら!うちはホワイト企業ですから!休憩休憩!」
いいんですか、と躊躇う皆に、先ほどの織田さんの『ブラック企業』発言にかけて笑ってみせると、皆を休憩に入らせ私はひとり別フロアへと向かった。
感情的になりすぎた。
大声出してきつく叱ればいいわけじゃない。寧ろ、織田さんみたいな子には逆効果かもしれない。
分かっていても、止まらなかった。
でもきっと、向こうには誤解されてるだろうな。今頃営業部ではあることないこと言われているかも。
……ま、いいか。もともと性格きついから、そう見られて疑われない自分のせいでもあるし。
そう、いい。いいや。私はやるべき仕事をこなすだけ。そう自分を納得させて。



