シルビア






「初めまして!今度からこちらの担当をさせていただきます、宇井です!いやぁ、可愛い店員さんばっかりで嬉しいなぁ!」

「やだー、早速セールストークですか?カッコよくて口も上手いなんて宇井さんすごーい」

「口が上手いだなんて、そんな!僕は本音しか言いませんよ!」



……が。

やってきた取引先であるアクセサリーショップでの望は、いつも通りにこにこへらへら。調子のいい言葉で、担当の若い女の子に明るく喋る。



……そうだ、こいつはそういう男だった……。

口ならいくらでも動くような男。その男の一言に喜んだりドキっとする私って……。呆れて苦笑いがこぼれてしまう。



「早速なんですけど、12月入荷の商品のサンプル持ってきたので見て貰ってもいいですか?」

「はい。お願いします」



黒木ちゃんと私が受け持つこの店舗は、取引も長くこの担当の女の子も長い付き合いということもあり、サクサクと話が進む。



手にしていたトートバッグから、ジャラッと取り出し広げたのは、来月の新商品であるパール系のアクセサリーたち。

白色のパールに青い花の飾りがついたネックレスや、シルバーの細やかなデザインのピンキーリングなど。

それを見て、お店の女の子は「わ、」と目を輝かせる。



「かわいいですねぇ〜!特にこのネックレス!」

「ですよね。それ、うちの黒木が中心になってデザインした商品で、かなり評判良いんですよ」

「黒木さんセンスいいですもんねぇ。じゃあこれ全色各5個でください」

「ありがとうございます。宇井さん、発注書書いてください」



迷わず発注をかけてくれる彼女に、笑顔で答える一方で望へと指図をすると、望は「はーい」と紙を取り出した。

そして先日教えたばかりの発注書の記入の仕方を、早くも慣れた様子ですらすらと記入していく。