シルビア




「美人っちゃ美人だけど、パッとしないっていうかー。色気がないっていうか」

「うわ、女子の意見は厳しいなー」



うっ……言われてる。

やはり営業部の女性陣からの評価は厳しいのだろう。確かに華のあるような顔でも体でもないけど……パッとしないって。地味にへこむ。



「それに、この前佐田さんが言ってたんですけど……あの人、処女らしいですよ」

「は!?」



は!!?

彼女からの突然のその一言に、驚き声をあげる望たち。それにつられて私まで大きな声が出そうになる。

な、なっ……なんの話!?なんで!!?



「この前合コンあったらしいじゃないですか。そこで佐田さんが三好さん誘ったら、ホテル前で怖気付いて逃げ出したらしくて。『あの反応は絶対処女だ』って」

「へ、へぇー……」



あ……あの男ー!!!

望が来て連れて行った、という話が出ないところから、先日の合コンの一件を自分に都合のいいように変えて周りに触れ回っているのだろう。

そんな話が部署を飛び越えてどんどん広まるなんて……最悪だ。



あの時望には誠実じゃなくても、なんて言ったけれど、やっぱり多少の誠実さは必要かもしれない。



「それはそれでイイかもなぁ、ギャップ萌えってやつ?宇井はどう思うよ?」



笑いながら言う男性社員に話題を振られ、望は「んー」と考える。

ちょっと望、余計なこと言わないでよ?処女だと噂が通ってしまうのも困るけれど、ここで『俺はしたことあるよ』とか言おうものなら尚更困る……!!



けれど、望からはふっとこぼされる笑み。



「俺はあんないい女、周りの男がほっとくわけないと思いますけど」



それとともに出た言葉は、彼なりのフォローを含んだ言葉。

望なりにそれとなく言っただけなのであろうその一言。けれどついドキ、としてしまう。