王子と魔女の恋御伽



彼女の病室を出た後、病院の出口に向かいながら私は手元の本を1ページだけめくった。


"11:36 裏庭 出会い"


そこに書かれているのは、この物語のシナリオ。


準備は全部整った。


王子と姫はここに誕生し、ばらばらだった歯車達は今絡み合い運命を作り出す。


「あと30分。」


時計が丁度11時を指すのを見届けて、私は次の目的地へと向かった。