もちろん、彼らの誰一人としてその役を勤めたがる人なんていなかった。


だけど、これは”私たち”指揮者の役目。


ただひたすらに運命のシナリオ通りに物語を進める。


中にはシナリオによって自ら命を絶たなければならない人もいた。


私たちのおかげで完結される物語も、そんなこと関係なしに周りは私たちを”悪役”と呼び続けた。


決して光の見えないこの暗い暗い闇の世界で生きていく”悪役”たち。




そして、私も。



その”悪役”の一人なのだから。