「ふーん。」 興味もなさそうな反応だけど彼女は私が本当のことを何も言わないことをわかっている。 …まったく、頭のいいお姫様だなぁ。 わたしは手を大きく上にのばして伸びをする。 「さてさて あなたの視察も終わったことだし今日はこのくらいにしておこうかな」 気づけばもうここに来て数十分の時間がたっていた。 これ以上この子に関わることは”影響”にもつながるし。 「もう帰るんだね。」 特にさびしそうな顔ををするわけでもなく彼女はつぶやいた。