「……容体は?」

「命に別状はないって……さっき来る前にテレビで見たんやけど……今やってへんかな」


そう言うと鈴はリモコンを使ってテレビをつけた。

『……連続殺人犯である田島 良子(たじま よしこ)容疑者は犯行を否定しており、警察は引き続き取り調べを……』


「そうタイミングよく放送される訳ないってな」

「せやな……それにしても、あの連続殺人犯捕まったんかー良かったわー……まったく、ここ最近、連続殺人だの死神だの物騒すぎてイヤになるわ」

ふう、と溜め息を吐いた後に鈴は明るい表情を浮かべた。


「なあなあ、帰りにケイちゃんのお見舞い行かへん?」

「……ああ。今日はヒマだからな、付き合ってやるよ」

「おおきに!」


朝食を終えて、元の明るさを取り戻した鈴と共に黒斗は学校へと向かうのだった。