「……ん……?」 眠りから覚めた黒斗が感じたのは、いつもの朝とは違う違和感だった。 枕もとに置いてあるスマホを手に取り、確認した時刻は7時すぎ。 いつもなら鈴がキッチンで騒がしく朝食を作っている頃だというのに、今日はいやに静かだ。 だがそれよりも。 布団の中にいる、足下でもぞもぞ動いている柔らかいモノの違和感が強かった。 「…………」 ゆっくりと布団をめくっていく黒斗。 足に掛かっていた布団をめくり、そこに居たのは――。