デスサイズ



「ヒッ!」


 いきなり髑髏を目にした江角は驚き、1歩後ろに下がる。

 そこに居たのは、髑髏の仮面をつけた黒フードの死神だった。


「あ、ああぁ!! 死神だ!! 死神が俺達を殺しに来たっ!!」

 素早く江角の背中に隠れながら平田が叫ぶ。

 一方、江角は死神を目の当たりにしながらも冷静に立ち尽くしたままだ。



「……俺を見て怯えないとは、なかなか度胸のある女だな」

 死神の言葉を、江角は嘲るように鼻で笑い飛ばす。


「悪いけど、私は死神の存在なんか信じてないの。どこからどう見たって死神のコスプレをした普通の人間にしか見えないわ。素顔を見せたらどうよ」

「いいだろう。俺も、仮面を着けているのは好きじゃない。邪魔だからな」


 そう言うと死神は片手で仮面を外して投げ捨てて、被っていたフードも外す。



 露になった素顔に、思わず江角は息を呑んだ。