「……弟を思いやる気持ちが本物でも、お前が人を騙して死に至らせた事実は変わらない」
黙って伸也を見つめていた黒斗が口を開き、デスサイズの切っ先を伸也の顔に向けた。
「…………お前はやりすぎた。犯した罪に対する罰を受けてもらう」
刃を向けられても伸也は動揺した様子を見せない。
それどころか、強い意思を秘めた眼差しで黒斗を睨み付けてくる。
「……殺されてたまるものか。僕は帰るんだ……恵太郎の元に……アイツは罪を抱えている……僕が、僕が支えてやらないといけない……!」
「……………………」
何も言わない黒斗。
「……ウワアアアアアアッ!!」
伸也は叫びだし、鎌を避けて黒斗の首をガッシリと掴んだ。
ギリギリギリ
尋常ではない握力は、火事場の馬鹿力によるものか。
伸也の爪が黒斗の首に食い込み、そこから血が流れ出した。
「…………これが、人間の足掻きか……だが……俺は自分の信念を曲げる気は無い」
ポツリと呟くと、黒斗はデスサイズを持つ手を伸ばして刃を自身と伸也に向けた――。
