そして運命の日は訪れる。
「ほら、ここだよ伸也さん!」
芽衣が伸也を引っ張り連れてきたのは、ナイトクラブ。
本来、未成年者の入場は禁じられているが、芽衣の父親の息がかかっており、芽衣は度々このクラブを訪れている。
「ここって……クラブじゃないか! だめだよ、こんな所に入ったのがバレたら退学になってしまう!」
芽衣からは「楽しい所」としか知らされずに連れてこられた伸也は、クラブへの入場に拒絶を示す。
だが芽衣は悲しげな表情を作り、伸也に迫った。
「……入ってくれないの? 芽衣は……伸也さんと一緒に楽しいことをしたかったのに…………ヒック……うぅ……」
あからさまな涙だったが、純粋すぎる伸也は簡単に騙されてしまう。
「ああ、芽衣ちゃん泣かないで! 分かったよ、入ろう。ただし、今日だけだからね? いいね?」
「うん!」
伸也の人の良さにつけこんで、芽衣はまんまと伸也をクラブに連れ込むことに成功した。
