今まで話に夢中で気づかなかったのか、ようやく伸也は芽衣の異常に察し、席を立って近づいた。
「どうしたの!? 真っ青じゃないか、具合が悪いのかい!?」
「……んーん。だいじょーぶ……多分、飲みすぎ…………頭が痛いし重いし……気持ち悪いし……」
片手で目元を覆う芽衣。
大丈夫だと口では言っているが、まるでメリーゴーランドに乗っているように視界はグルグル回り、吐きたいのに吐けない気分の悪さだった。
実は伸也の話を聞いている途中から気分が悪くなっていたのだが、ただ酔いがまわっただけだと思い気にしていなかった。
その結果が体調の更なる悪化である。
「……病院に行った方が良いんじゃないかな」
心配そうに呟かれた言葉を、芽衣は首を振って拒否する。
「へいき、だってば。少し横になれば治るから……」
「でも……」
痺れを切らし、芽衣は立ち上がって伸也をシャワールームに向けて押し始めた。
