バタン
自室に戻った伸也は、先ほど芽衣から届いたメールを確認した。
「……なるほど、明日か」
光に麻薬を接種させることに成功したという旨(むね)を伝える伸也のメールの返信内容は、「今日は忙しくて会えない。明日の夜、詳しく話しましょう」というものだった。
「…………明日。これで全てが終わる」
自分自身にも聞こえないような小さな声で、伸也は呟いた。
「……ふう」
いかにも少女趣味なピンクを基調とした装飾と大量のヌイグルミが置かれた自室にて、芽衣は溜め息をしながらベッドに転がり、横にデコレーション過多な携帯を放り出した。
(伸の奴、成功したのね。これでアイツとの付き合いもおしまいだわ)
好きでもない男へ愛想を振り撒かなくてもよくなり、邪魔だった2人の友人も今や亡き者。
全てが自分の思い通りに進み、芽衣の顔が思わず綻(ほころ)ぶ。
「明日ね、明日でぜーんぶおしまいよっ! アハハハッ!」
テンションが上がって笑いを堪(こら)えきれなくなった芽衣は1人、笑い続けた。
