今回のターゲット、山根 光(やまね ひかり)は麻薬中毒者である。
清楚な見た目と上品な立ち振舞いから、おしとやかで可憐なお嬢様を連想させるが、その実態は股の緩い――いわゆるビッチな女だ。
とにかく、己の性欲という名の欲求に忠実であり、それを満たす為に日夜、相手を探して徘徊(はいかい)している。
伸也に声をかけてきたのも光の方だった。
光と出会ったのは、ほんの3日前であり、2人は今日初めて身体を重ね合う。
もちろん、伸也は光に愛情など無い。
光がシャワーを浴びている間、彼女の麻薬と芽衣から貰った麻薬を混ぜて、やることをやって帰るだけ――。
「……よし、と」
麻薬を溶かした液体と液体を混ぜ合わせ、何事も無かったようにバッグへ小瓶を戻した。
「あの……伸也さん」
全てをやり終えた後、バスタオルを身体に巻き付けた光が戻ってきた。
