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そんな時に芽衣が出会ったのは伸也。

彼は芽衣に惚れ、「君の為なら何でもする」と告白してきたのだ。

そして芽衣は、その言葉の通り、伸也に恐ろしいことを頼んだ。



「邪魔な奴を始末してくれるなら、芽衣のお婿さんにしてあげる!」



天使のような笑顔で囁(ささや)かれた悪魔の言葉を、伸也は二つ返事で引き受けた。



“愛”という感情は、時に人を強くして、時に人を狂わせる。



芽衣からの愛を得る為に、伸也は悪事に手を染めたのだ。



伸也は芽衣から小野寺を始末を頼まれ、足がつかないよう入念に下準備を進めていった。

幸いにも小野寺には恋人はおらず、男に飢えてホストクラブにも訪れるような性分だったので伸也の作戦は順調に進んだ。

小野寺が望む理想の男を演じて口説き落とし、彼氏となり、身体を重ね、教師である小野寺に悪評がたたないよう、ちゃんとした職業に勤めるまで関係は内密にしてほしいと、それらしいことを言って誤魔化し、絶対の信頼を獲得した。

彼女が好きなコーヒーに麻薬を仕込み、それで全てが成功した。





伸也と小野寺が付き合っていたことは2人だけの秘密。

遺体から麻薬が検出され、小野寺の身辺調査をしても、犯人が伸也に結びつく可能性など無いに等しい。

全て伸也の策略通り……完全犯罪である。