黒斗・玲二と別れ、1人帰路につく鈴。
「鈴ちゃん」
不意に呼び止められ、振り向いた先に居たのは恵太郎の兄、伸也だった。
「あ、伸也さん。こんにちは」
ペコリと頭を下げると、伸也が駆け寄ってきた。
心なしか、呼吸が荒く感じられた。
慌てていたのだろうか。
「今、如月学校の前を通りかかったら警官が居たんだ! 何か事件があったのか!? 君も月影くんもケガはない!?」
切羽詰まった様子で詰め寄る伸也の勢いに圧され、思わず仰け反る鈴。
手を突きだし、まあまあと宥める。
「落ち着いて下さい、ウチもクロちゃんも無事です! ……ただ……」
「ただ?」
一呼吸おいてから、鈴は重たい口を開いた。
「……小野寺先生が……亡くなってもうたんです……」
重苦しく呟かれた言葉に伸也は大きく目を見開き、絶句した。
