「患者さんが怯えています! やめて下さい、警備の者を呼びますよ!?」
「はんっ、呼べるもんなら呼んでみなよ! この悪魔!!」
金髪の少女はかなり興奮しており、今にも江角に殴りかかりそうな勢いである。
「アカン、止めへんと!」
「やめるんだ」
背後から聞き覚えのある声がして、黒斗と鈴が同時に振り向く。
「お前は……大神」
振り向いた先には、転校生の大神が腕を組んで立っていた。
「関わりあいになるのはやめた方がいい」
「何でや……」
「あの金髪の女は、殺人犯として昨日逮捕された田島 良子の妹だ」
大神が口にした名前に、鈴がハッとする。
「田島 良子……って3人の男をホテルで殺した、あの連続殺人犯の!」
「今朝、テレビのニュースで報道されていた女か」
2人の言葉に頷く大神。
「で、でも……その田島の妹が何で、あの看護婦さんに、いちゃもんつけとるんや?」
「無実の罪で大好きな姉が逮捕されたからさ」
「無実の罪やて!?」
予想外の言葉に驚愕する鈴。
対照的に黒斗は驚いた様子もなく無表情のまま、少女と江角のいさかいを見つめている。
