「そんなこと無いッスよ~。激アツの時にはめちゃくちゃピカピカしてキレイですよ~」
「ッ!」
聞き覚えのある声に、みきほは絶句した。
─どうして?
─意味が分からない、何故コイツが。
母と一緒にいる男――。
それは2年前、みきほをレイプした男だった。
忘れようにも忘れられない、あの気色悪い声に間違いない。
(何でママとコイツが……)
予想外の出来事に目眩を覚えながらも、みきほは2人の観察を続ける。
「……と、まあ大当たりが来まして、勝っちゃったんですよね~。みるみるうちに玉が貯まる、貯まる」
「いいなあ。私なんか当たったと思ったら、外れちゃうのに。将太(しょうた)くんは運が良いわねえ」
「まあ、それが俺の取り柄ッスから」
みどりと将太という青年は、タバコを吸いながら2人で楽しそうにパチンコの話をしている。
「ところで、お子さん入院中なんでしょ? 具合どんなんですか?」
「知らなーい。様子を見に行ってないもの。もうすぐ退院だとか主治医が電話で言ってたような気がするけどね」
「じゃあ娘をほったらかしてパチンコしてるんだ! アハハ、薄情~」
ゲラゲラと笑いだす将太。
一方みどりは、先程とうって変わって不愉快そうに眉間にシワを寄せる。
「薄情も何も、先に手を出したのはアイツよ。産みの親に暴力を振るったんだから、当然の報いだわ。それに……」
一度言葉を切り、タバコの灰を皿に落としてから続ける。
