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みきほが入院して5日後



腕の骨折はまだ完治していないが、足の具合は大分良くなり、あとは様子を見て退院といった所までみきほは回復していた。

だが結局、あれからみどりが見舞いに訪れることは無く、見捨てられたような気持ちのまま、みきほは日々を過ごしていた。



「あの娘、可哀想よねえ。家族が見舞いに来てくれないなんて」


自身の病室に戻る途中だったみきほが、休憩所にいる他の患者の会話を耳にして足を止める。

「…………」


壁に隠れて様子を伺うと、30代くらいの女性が2人で会話していた。



「何か親と揉めてるんじゃないの?」

「そうだとしても、あれよね。親も子供に関心が無いってことでしょ」

「まあねえ。可哀想ねえ、親に愛想つかされるなんて惨めねえ」



「…………」

本人達はみきほに同情していて他意は無いのだろう。

しかし、その言葉はみきほにとっては鋭利な刃物のように心に突き刺さる。


物音を立てないよう、ゆっくりと病室に戻っていく。


(……関心が無い、か。本当にママは、あたしに愛情も無いのかな……もう、1人で生きてかなくちゃいけない時なのかな……)

歩きながら考えにふける。


(ママはどう思ってるんだろう。知りたい。だけど、本心なんかどうやって探れば……)

「いい方法があるよ」


不意に背後から聞こえてきた声にみきほが振り返ると、そこには不適な笑みを浮かべた茶髪の青年が立っていた。