「君、人の罪を隠蔽(いんぺい)したのは何度目?」
「っ!!」
声にならない悲鳴をあげながら、玲二が後ずさりをした。
(な、何で……何でこの人、知ってるの!?)
玲二が有理の罪を隠していることを知っているのは、当事者である玲二と今は亡き有理だけだ。
何故、この男が知っているのか。
(有理が話した……? そんな訳ない……有理は人一倍用心深い奴だった、わざわざ誰かに話す訳が無い)
どう考えても、秘密が洩れる理由が思い当たらず、玲二は目の前にいる大神を恐ろしく感じた。
「あ、あなた……何なんですか…?」
「さあね」
震える唇で紡がれた言葉は、容易くかわされる。
「気をつけた方が良いよ、君みたいに罪を背負ってる者は、死神に狙われやすい」
「し、死神さん、に……」
有理が死神に罰を与えられていた光景を思い出し、玲二の身体が震える。
「っ……失礼します!」
大神への恐怖感が高まった玲二は、衝動的に彼のもとから駆け出し、去って行った。
そんな玲二を、大神は面白そうに見つめていた。
