「……あのさ。アンタ、私が自殺志願者だと思った訳?」
「え…違うんか?」
「あったりまえでしょ!! いいから降りてよ、重たいのよアンタ!」
慌てて鈴が身体を離すと、少女は体に着いた埃(ほこり)を払いながら立ち上がった。
「ほんと信じらんない…だいたい、話も聞かずにいきなりタックルする? 意味分かんないし」
「……ほんま、すんまへん」
自由を得るなり悪態を吐いてくる少女に、鈴は素直に頭を下げて謝る。
「……今日は最悪の日だし。朝からバカ女にタックルされるとか、仏滅もいいとこだし」
ブツブツ文句を言いながら、少女は立ち去っていった。
