初めての人。

【雄也】

「どこいくの?」


「さぁ。」
そんなのわかんねぇよ。
ただ、会いたいだけなんて絶対言わねぇ。

てか、私服可愛すぎ。
ドキッ。
胸が締め付けられる感じ、腹立つ。

ふられたのに。気づいたら、お前を目で追っている。


どうしたら、お前を振り向かせる事ができるんだよ。

「もう、わかんねぇ。」

「…え?」

その、心配そうな顔で見るのやめてくれっかな。

も~。無理。
やっぱ、俺お前が好き。

可愛い所。友達思いな所。不器用な所。全部好き。

なのに…。

「なぁ。」

「明日お前空いてる?」

「え?空いてる…かな?」

「出かけるぞ。」

「えっ、!」

あいつが、どんな顔してたか知らねえけど。あいつと出かけれるならそれでいい。

それで…。


【沙彩】

出かけるって言われても…。
私、男の人とお出かけなんかした事ないし!わかんないよ〜。

てか、私ふったんだよね。
なのに、なんであんなに…。

「沙彩…。」

ドキッ

「なっ、なに?」

「お前って告白された事あんの?」

「えっ?」

なんでそんな事聞くの?
そんなのされた事ないよ。。

雄也君が初めてなのに。

「なっ、…ない…よ。」

「まじで。?」

まじって。まじだよ!…。

なんだか、雄也君嬉しそう。
なんだか、胸があったかい。
なんだろう、この気持ち。

「んぢゃ。また、明日な。10時だそ。」

「うん、ありがとう。」


次の日、私は少しだけお洒落して家をでた。

早く着きすぎたかな?

まだ、9時半だ。
座って待っておこう。


【雄也】

あ。いた。

てか、あいつ可愛すぎ。
なんで、あんなに可愛んだよ。

「よっ。」

「あっ、おはよう。」

「いつもと違うな。」

「あ、ありがとう。」

顔真っ赤だそ。
大丈夫か?

「三谷君…。」

「何?」

「何処いくの?」

「お前は何処行きたい?」

「どっ、どこでも。」

「あっそ。」

…。
今のはちょっと、きつかったか。
俺だって、好きなやつと出かけるの初めてなんだよ。

やべっ。緊張してきた。