「なんだ、終わったんなら早く入って来ればいいのに(訳:俺を待たせるな、バカ女)」
なんて、この偽王子の本性を知る私には、頭の中で自動的に悪魔の言葉に訳される。
表面王子モードの柔らかい口調とは裏腹に、ぐいっと強く腕を引かれて、そのまま部屋に入れられた。
私の背筋は凍ったまま。
凌は私の姿をマジマジと見て、
その後一言『お前にしては似合ってんじゃねぇの?』
なんだその上から口調。
言い返したいところだけど、私の耳元で言われたそれは、店員さんには聞こえていないだろうし…
「お世話ありがと宮本さん」
「須崎様…」
王子モードの凌に、
店員さんはメロメロだし。
結局、凌がお会計を済ませてお店を出るまで、さっきの宮本さんと呼ばれた人含む店員さん一同は凌に釘付けで
こんな悪魔のどこがいいの!
みんなこの王子の仮面かぶった悪魔に騙されてるんだよ!!
って大声で叫んでやりたいくらいだった。

