「耳、弱ぇの?」
ニヤリと笑って
後ろに身を引く私を前屈みになりながら、じりじりと詰め寄ってくる須崎凌。
「…っ!!」
砂浜にあった少し大きめの流木に背中が当たって、逃げ道はなくなった。
「残念。もう逃げらんねぇな。」
そう言いながら私の頭を撫でた手は、そのまま頬に添えられた。
カシャッ、カシャッと響くシャッター音。
私はこんなにも動揺してるのに、
全然余裕で何食わぬ顔の須崎凌。
なによりも、これをいろんな人に見られているということが堪らなく恥ずかしくて。
目頭が熱くなって
少しずつ視界が歪んでいく。

