「ちょっ、ちょっと!起きてください!…ねぇってば。」
シートを倒して寝転んだ須崎凌。
なんとか起こそうと、横から何度も呼びかけるけど応答なし。
それどころか、規則正しい寝息が少し聞こえてきた。
「あらら。寝ちゃったわね。最近移動の時くらいしかまともに寝れてないから、一度寝ちゃうと当分起きないよ、凌。」
「そんなに…!?」
「そうねー。もちろん雑誌の撮影はあるし、最近はドラマの撮影、映画の主演も決まったし。バラエティーなんかにも合間に出演したりで…ほぼ寝てないわ。」
すごい…。
頭の中には同時に、毎日のんびりゆっくり暮らしているお姉ちゃんが浮かび上がった。
最近はお姉ちゃんも、前よりは忙しそうだけど、それでも朝と夜は大体家にいるし…
同じモデルでも、やっぱり全然違う。
須崎凌って人は凄いんだなって実感させられた。

