一般人が超人気モデルと恋しちゃった話。






「こらこら、凌。怖がってるでしょ?やめてあげて」






「んだよ成川!俺が直々に名前を呼び捨てで呼んでいいって言ってやってんのに。」





チッと舌打ちをしながら、元の席に戻った須崎凌。





車の窓側に追いやられていた私も、それによって解放された。





あー。助かった…。





「…えっと、日菜子ちゃんだよね?」





信号待ちの間。運転席からさっき私をこの車に乗せた人、成川さん?が顔を後ろに向けてくれた。





「は、はい、中原日菜子です」





「私は凌のマネージャー兼ヘアメイク担当の、成川(なるかわ)です。あ、こんな喋り方だけど、一応男よ?心は日菜子ちゃんと同じ乙女なんだけどねぇ〜」




そう言って、ふふっと笑う成川さん。





…すごい。本物のおネェだ。





なんて心の中では思いながらも、
座りながら少し頭を下げた。





「ごめんね。誘拐みたいなことしちゃって。実は、ちょっと日菜子ちゃんにお願いがあって…」





お願い…??