キーンコーンカーンコーン

帰りのチャイムが鳴る。

「二組遅いなぁ。」

わたしは二組の教室の前で親友の愛花を
待っていた。

ガラガラ
二組のドアが開く。
「ゆうかー。今授業終わったばっかりだから、先帰ってて~!」
「あ、うん。」
わたしはとぼとぼ廊下を歩く。
ガシャン
「ひゃっ」
一年一組の教室のドアが勢いよく開いて
びっくりした。
「なに?」
中から出て来たのは、優希くんだった。
「あっいや、びっくりしちゃって…」
「あっそう。」
「ど、どうしたの?」
「おまえは、関係ねーよ。」
冷たい言い方で心が傷む。
わたしはさっきよりとぼとぼ歩きはじめる。
トン
肩に誰かの手がのる。
わたしは肩をすくめる。
「心配してくれてありがとな!」
「えっ!?あっうん。」
わたしは顔を下にそむける。
すると、優希くんは走り出して、手を挙げて、階段を駆け下りて行った。

校門をでて歩道橋の階段を上がった。
下からバタバタ足音が聞こえる。
「おい!!」
「な、なに?」
慌てて後ろを振り向くと、そこには