その年、秋に写生大会があって、2年F組の僕らは
近所の古くて大きなお寺の境内で風景画を書くことになった。

相変わらず僕と朋ちゃんや、グループのみんなは仲良しで
この頃は本当に男女の境を越えてふつーにフレンドリーになっていたのが
なんか、今思うとすごく可笑しく思う。

それで、とってもいとおしい時期だったとも思う。



写生大会なんだけど、お弁当と御菓子を持っていける事になったので
みんな、気分はもうピクニックで。

もう、絵はそっちのけで食べる事とふざけるのに夢中(笑)

当時流行っていたヌンチャクを持ってきてセンセにそれで殴られたヒロユキとか(笑)
絵を描かないで犬と遊んでいたら、画用紙に犬がおしっこをしてしまって(?)
その染みをそのまま絵にしたフミアキとか(偉大な芸術だ、と本人は嘯く。笑)

ま、とにかく楽しい奴らだった。




僕はあいかわらずコーズのことは苦手だったけれど
それでもなんとか朋ちゃんとの接点をつないでおこう、と考えていた。


この時も、男の子同士で遊んでいたコーズたち(コーイチや、トガワ、ヒロシやヒロユキやら
なぜか、体育会系+暴走族系)とは離れて


僕のグループは男女入り乱れて楽しくわいわい、とやっており
結構、他のクラスの男子からも僕らは白眼視されていた。


と、言うのは当時の風潮として、男は女なんかとチャラチャラしちゃいけない、って
そういう、なんというか、硬派、男尊女卑系、みたいなのがメイン・ストリームだったから
僕らみたいなのは異端だったんだ。

例えば
漫画、「750ライダー」の光君がまだ、鋭い目をして暴走族をやっつけていた時代だった。