弱虫れんあい


俺は走って、翔平先輩の後を追いかけた。

普通に校門から出て行っているはず。

校門に着いた時、丁度 車に乗ろうとしている翔平先輩がいた。

「翔平先輩っ‼︎」

俺は、大声で名前を呼んだ。

ビクッーと身体を揺らして、翔平先輩は振り返った。

「流星か、どうしたんだ⁇」

「忘れ物……タオルと水筒、置きっ放しだったんで 届けに来ました。」

「悪い、ありがとうな。」

ニコッーと微笑んだ翔平先輩。

車の中から、顔を出して

「翔平が、ごめんね⁇
練習試合、頑張ってね。」

と微笑んだ千尋さん。

「あ……ありがとうございます。」

その笑顔は今まで見た中でも、凄く可愛くて、それでいて 綺麗で、心が浄化されていくようだった。

「本当、ありがとうな。
試合頑張れ。」

翔平先輩は車に乗り込んだ。

そして、その車は目的地へと向かって走り始めた。