キッチンで紅茶を淹れていると、
ビイイイイン!
と強い戦闘力の塊の気配を感じた。
「花怜ちゃんか……。」
私の『探』は四六時中働いている。
この能力は、IMPOに属すからには必然的に学ぶ必要がある索敵技術のこと。
自分の内に秘められた生体オーラを体外に広げ、オーラの中に踏み込んだ者の技量を探ることができる。
そのおかげで、IMPOの建物内に侵入した者は、ふくろの鼠のごとく捕まえられるというわけだ。
ヴェルサイユ宮殿ほどのIMPO本部だが、細かい位置は幹部たちの『探』で特定できる。
そしてEND。
IMPOに侵入しようとした不届き者は、牢獄へ連れて行かれる寸法だ。
…ま、IMPOは異能者たちの組織でしかも本部は異世界にあるから、忍び込もうとするやつは少ないけどね。
ジリリリリリ
いきなり部下の幹部どもから連絡が入った。
まあわかりきってるけど、一応内線をつなぐ。
『優子補佐ぁぁぁぁぁぁぁ!!花怜ちゃんが、花怜ちゃんがぁぁぁぁ!!』
やっぱりか…このバカ幹部!!
「うるっせええええ!!花怜秘書と呼びなさい上司だぞこんにゃろぉぉぉぉ!!」
『俺らの花怜ちゃ…秘書が、休日にいらしゃっていまぁぁぁぁぁす!!』
「お前らのじゃねえっつってんだろシメるぞおらぁぁぁぁ!!」
こいつらアホだ!絶対アホだ!!
…『裏の世界警察』と能力者間で称されるIMPOは、基本は20~40代の人間のお兄さんやおっさんで構成されている。
だから天然でその上お嬢様で見目麗しい花怜ちゃんは、彼らに妹のように可愛がられているのだ。
しかしアホだが、戦闘面、頭能面で非常に優秀な彼らは彼女に対して戦いを挑もうとはしない。
実力があるが故、彼女の強さはわかっているのだろう。
『上には上』を認められるのが、本物の強者だ。
……私?
…私は、花怜ちゃんより強いし年下だけど…。
なんか、恐れられてる?
…毒舌だからかな…。

