タカラモノ~小さな恋物語~




キッチンから包丁の音やガスの音がする中、考える。


どんな話をしてくれるんだろうか。


馴れ初め?

オノロケ?

苦労話?



不思議とショックは無かった。


傷付くとか、涙か出るとか、そんな感情はなくて…


どちらかと言うと、ホッとした気分。


店長と鈴音さん、大好きな二人だもん。


むしろ嬉しいくらい。



だって、あそこで否定だって出来たはずなんだよ?

それを打ち明けてくれた。


なんかとっておきの秘密を教えてくれたみたい。



「お待たせ〜」



そんなことを考えていたら、鈴音さんがご飯をテーブルに運んできた。


「わぁ、美味しそう〜!」


お店で出てきそうな、フワトロなオムライス。


それと色とりどりのサラダ。



「こんな短時間で?!」


「うーん、簡単なものでごめんね。」


「いやいや、鈴音さんプロですよ、これ!私オムライス大好きなんです!」


私がそう言うと鈴音さんはクスッと笑って、ありがとう、と言った。



「はぁ、疲れたね。今日も1日お疲れさま。」



グラスのいい音がなる。


麦茶で乾杯。