タカラモノ~小さな恋物語~





少し時間が経って、私は我に帰る。


「ちょっと、ケン!!!」



私は勢いよく手を振りほどいた、


今度はパッと手が解放される。



「アンタ、バカじゃないの?!何考えてるの、信じられない!!」


私はケンを問い詰める。




本当に意味分からない!


何なの?


大村さんに、あんなに失礼な態度とって。


本当に本当に信じられない。



「……。」


「ちょっと、何か言いなさいよ!自分が何言ったか分かってるの?」



相変わらずボーッとして、私と目を合わせようともしないケン。



もう、本当イライラする!



「ケンも鈴音さんから聞いてるんだろうけど…大村さんそんな人じゃないよ。私、大村さんこと、そんな風に思ってない。とっても真面目な人だよ。」


「ふっ…」



やっと声を出したかと思えば、ケンは馬鹿にしたように笑うだけだった。



「んな真面目なやつが、仕事中に従業員をデートに誘うかよ。」


「デートって…何言ってんの。

ケン、最近変だよ?どうしたの?」



なんだか、悲しくなってきた。



なんで、こうなっちゃうんだろう。



どうして、大村さんのことそんなにみんな目の敵にするの?



どうして、こんなにもケンと分かり合えないのかな?