タカラモノ~小さな恋物語~




「なんだぁ、つまんなーい。」


「つまんなくないって。」


「私 健吾くん見てみたい!どんな子、かっこいい?あ、写メとか無いの~?」


「え、そんなの無いよ~」


ちはるはケンの話になるといつもこれだ。


無理矢理でも私とケンをくっつけようとする。


もう本当にこれだけは勘弁。




「私こそ、翔くん久々に見たいなぁ。最近プリとか撮ってないの~?」


そう話を置き換えようとしても「話置き換えようとしてるでしょ?」と、意地悪そうにちはるは笑う。



「ま、これ以上飛鳥をいじめるのはやめておこう~!」


そう言ってちはるはデザートを食べ始めた。




ふぅー、と心の中でため息をつく。



…にしても、お疲れ会まで1週間を切った。



なんかあっという間だなぁ。


バイトもクリスマスシーズン、大詰めってところだな。


自分で言うのもなんだけど、このクリスマスシーズンでプレゼント包装がかなり上達した。




袋や紙、今ではいろんなもので綺麗にラッピングが出来る。



この間、ケンに「え、いつの間に上達した?俺よりうまくね?」って言われちゃったし。


いつもちょっとバカにされてたからね。



フフ、自然と顔が緩んだ。