「……というわけで、ごめんなさい。

私、宇野さんの恋、応援できない。こんなふうに後から言うのってズルいよね。」



お馴染みの駅前のカフェ。


私は宇野さんを呼んで、自分の気持ちを素直に話した。



「本当にごめんなさい。」



宇野さんを傷付けたのは分かっている。


私みたいなのは本当に最低。


けれど、もう宇野さんにも、自分にも嘘はつけなかった。



ケンも宇野さんに少し言っちゃったみたいだし、私の口からもちゃんと謝りたかった。



「違うんですっ…」


「え?」


私は俯いた顔をあげ、宇野さんを見て目を丸くする。



宇野さんはポロポロと涙をこぼしていた。



「ズルいのは全部私です、飛鳥さんは何も悪くありませんっ…」


「宇野さん…」



宇野さんはごめんなさい、と言ってタオルで顔を覆った。



まさか、こんな展開になるとは…。



私もどうしていいかわからず、ただ黙ることしか出来なかった。




「全部分かっていたことなんです。」


「え?」


「私なんかが健吾くんの相手にならないっていうことも。飛鳥さんがなんとなく健吾くんに抱いている感情も。」



少し落ち着きを取り戻した宇野さんは、ポツリポツリと話し始めた。