「雪乃、めっちゃ寂しくなるんだけど!」



「は?隣のクラスでしょ?」



「だってー!体育も違うし、全部違うから共通点がない!」



「あのねえ、うちらは帰宅部なんだし、帰りは毎日一緒に図書館によればいいでしょ?


それに花織には彼愛がいるじゃん!」



「そーだけどぉ......でもやっぱ持つべきものは親友だよ!」



涙ぐむ花織を置いて先に向かったのは目の前を歩く背の高い人。



後ろからギューって抱きつくと、周りの人が少し驚いてる様子。



それにクススと笑うと、笑顔で名前を呼んだ。



「こーきっ!おはよう。今日は来てくんなかったじゃん」



「ん?まー時々はな。って、昨日電話でそー言っただろ」



「はいはい、そーでした。あ、でも一緒のクラスで本当に良かった」



「俺は離れたかった」



「えっ?!なんで......?」



嫌われたのかっ、そう思うと少し傷つく自分がいた。