「よお、お前、楽しそうだな」



「桐原.....なんで...」



「バカ?俺はお前に会いに来たんだよ?」



「私にっ......?」



呆然と立ち尽くしてしまう。



なんで、なんで、なんで桐原が?



「てかさ、お前ら付き合ってたのな〜すげーラブラブじゃん」



ズキッ...



「お前ら、真嶋がかわいそーだとか、償いたいとか、おもわねーの?」



「桐原.....雪乃は、もう十分に償った。すっげー我慢して、自分の気持ちを押し殺してまで」



ふっ「ーーーーだから?」



どこまでも残酷で、優しさのかけらもなくなった桐原。



前は、かっこよくて、優しくて...人気者だったじゃん?



なのに、なんで?



なんで桐原は酷い事をしてしまったんだろう?止める事は出来なかったの?



グルグルと後悔が私の中を攻める。



「そ.......かもね...」



「おいっ、なに言ってんだよバカ!雪乃、目覚ませよ!」



大声で叫んだ皇貴を何事かと周りの人々は止まってこっちを見てる。



でももう、どうしようもない...



だって私は、やっぱり、恋なんてしちゃいけなかったんだからっ......