強引に押し付けられた唇。 数秒後、やっと離してくれた時、私の頬は涙で濡れていた。 目の前に立っている男。 私のファーストキスを奪った......男。 男子ではなく、男..... 獲物を力ずくで奪う.....野生の.......男、雄。 「なんでっ」 「別に、したかったから」 シレッとそういう姿が憎かった。 人のファーストキスを奪っておいて。 「さいってい!」 中庭を無我夢中で走って出た。 もう会いたくない。桐原に、会いたくない......... そう、強く願った。