翌朝 祐希奈は美月にメールした。

東空の入り口に10時な。ヨロピク。

平日の東空百貨店は空いていた。

祐希奈は早速美月とお目当ての婦人服売り場へ行った。

あった!このワンピース最高やわ。柄も色もええし。

「いくらするん?」
美月は気軽に尋ねた。

ええ 25800円。
「高いね。時給900円だから、けっこう働かないとね。」
大丈夫。夏休みまだまだバイトしまくるぞ。

「祐希奈 夏休みの宿題やりよる?うちはまだ何もしとらんよ。」

うちも何もしとらんよ。まあまだ7月やし大丈夫やろう。

東空を出て屋外に出た。

喫茶店行こうか?

祐希奈は美月に言った。

「そうだね、どこにする?近くならスタバだね」

スタバに着いた。ドアを開けたら、人がたくさん居た。
並んでいると、後ろから「こんにちは 新垣さん」と声がした。
慌てて振り返ると、坂巻が居た!

祐希奈はびっくりして声が出なかった。
すかさず美月が
「坂巻さん お一人ですか?良かったらご一緒します?」

「お二人さんは買い物かなにか?」

坂巻は少し高めの声で訊ねた。

「はい、東空で祐希奈の服見てました。」

坂巻さんはこの辺りにお住まいですか?
祐希奈は静かに訊ねた。

「うん、歩いて15分くらいかな。よくここには来るよ。」
すかさず美月が唐突に続けた。

「坂巻さんは彼女いるんですか?」
ナイス美月。これは聞いてみたい!

「彼女はいないよ。もう1年はいないね。あはは 何だか質問責めだなぁ。」
坂巻は苦笑いした。
20分程して
「そろそろ失礼するよ。また明日よろしくね。」と坂巻は席を立った。

坂巻が居なくなり、二人はますますガールズトークを弾ませた。