シークレットガール!【完】





「果奈にもお礼しなきゃダメだよね」


「栗田さんか?そうだな」


あたしの唯一の女友達。


THE女の子でショートカットの彼女。


あの駅前のカフェであたし達を案内してくれた人だ。


彼女がいたから、はるるんと意図的に近い席に座れたし。


美沙ちゃんの今日の計画は、ゲリラライブとはるるんの性格を使った盗聴だった。


なんの前触れなく始まるゲリラライブ。


ゲリラライブとは言っても、交通の便が乱れたりするし、多少の予告はあるのだ。


まぁ、はるるんはそれを知らず駅前のラブホに行く。


が、人だかりが出来ていて、行きづらい。 


なので、駅前のカフェで休憩をする。


駅前のカフェは果奈のアルバイト先で、席を仕組んでもらうように頼んだ。


あと、修羅場と化してしまうことを恐れて、代金は絶対明日払うからと代金払わず店飛び出しても見逃して、と頼んでおいた。


そして、あたしたちはスタンバる。


しばらくして、はるるんがマナミ先輩とカフェに入る。


マナミ先輩はおとといに優季クンがナンパしてくれた相手だ。


優季を説得させるのに時間がかかったのは、よく覚えている。


んで、マナミ先輩には朝霧晴が何故女癖が荒くなってきたのかカフェで聞け、と頼ませて。


それを聞いてるヤツがいるから聞かせろ、とも頼んだ。


そんで、その結果がこれだ。


失敗のような成功のような、曖昧な結果となった。


まぁ結果オーライというわけで、成功した……と思っとこう。


「優季ありがと」


「おう」


彼が立ち上がり、自然的に繋いでいた手が外れた。


手がスースーとして、無意識に彼の手に自分のそれを重ねようとしていて、気付いたあたしは急いで手を引っ込めた。