「志貴先輩。会いたかったです」
「俺はー?」
「ごめん。はるるんのこと、忘れてた」
「会いたい会いたくない以前の問題‼?酷くない‼?」
「はいはい。はるるん、黙らっしゃいシャラップ」
「……………………」
部屋の隅で、キノコ栽培をし始めたはるるん。
つっこむのも、めんどくさいので空気と定義しておいた。
「志貴先輩志貴先輩。この制服、似合ってますか?」
「…………別に」
「もうもう素直じゃないんだからー。てゆーか、先輩達、授業はどうしちゃったんですか?」
「サボった」
「えっ!先輩たち、そこまで成績良かった
「成績こと言ったら、殺す」
「………………」
志貴先輩の成績が中間よりちょっと上ということをつっこまないことを誓おう。
「まぁ、サボるなら、あたしくらい賢くなきゃ「殺すぞ」
「………………」
どうしよう。この人、さっきから殺すぞとしか言ってない。
「てゆーか、美沙ちゃーん。俺ら3年生だよー?受験生ってやつよ。なのに、呼び出すとかー、あり得ないー」
いつの間にか復活したはるるんは、ねぇ?と志貴先輩に同意を求めた。
が、志貴先輩は成績というか勉強のことは触れられたくないのかして、無視。
「はっ!ざーまーあー」
鼻で笑うと、はるるんは眉間にシワを寄せたが、すぐに持ち前のプラス思考で、ニコニコ笑顔に戻る。
そして、あたしの方へ歩み出す。
妖艶に上がる彼の口角。
嫌な予感しかしない。
後ろにたじろげば、少し冷たい壁。
「人肌恋しくなっちゃった。抱きついていーい?」
聞いときながら、酷い奴だ。
答える間隙も与えず、後ろに腕を回す。
「ちょ、」
「美沙ちゃん黙って。今、充電中だから」
何の充電中なのっ。
恥ずかしいっ、恥ずかし過ぎる。
志貴先輩の前で抱き付くとかっ、あり得ないっ。

