じぃとイチゴタルトを見つめる彼。
彼の瞳の奥はキラキラと輝いているに違いない。
ここのイチゴタルトは、他の店のイチゴタルトより少し食感が斬新。かつ使っているイチゴが甘くて美味しいと評判。
だから、
「貰ってやる」
彼は迷うことなくイチゴタルトに手を伸ばすのだ。
イチゴタルトを一口食べた彼が幸せそうな表情をしたのを見ながら、パンケーキを食べる。
久しぶりの甘い食べ物は、幸せな気分にさせてくれる。
「美味しいですね」
「あぁ」
パクパクと食べ進める彼。
なんかアレだよアレ。リスみたい。
可愛いなオイ。
「………志貴先輩、美味しい食事中悪いですが、お話の続きしたいんですけど」
「………………」
無視かよ。てゆーか、聞こえてますか‼?
イチゴタルトにお熱中にて聞いてなかったとかマジで殴るからね。
美沙ちゃんウルトラハイアッパーで決めちゃうからね。
「志貴先輩」
「……………………」
「志貴先輩」
「………………………」
悲しくなってきたよ。1年弱一緒にいたのに、イチゴタルト以下の存在って……。
「うぅ……っ、泣けてきた…っ」
「煩い。美味しくイチゴタルトが食べれねぇだろーが」
イチゴをフォークで突き刺しながら、あたしを睨む彼。
「…………………」
本当に泣いてもいいですか。

