「なんで、そんなこと言うの、っ」
「思ってるから」
「初めて会った時は思ってなかったくせに」
あたし、覚えてるんだから。
はるるんに睨まれ睨まれ釜をかけられ、怪しまれて怪しまれて、むっちゃ胃がキリキリしてたんだからね‼?
死ぬかと思ったからね、あたし。
「最初は別でしょー」
「美沙ちゃんの辞書にそのような文字はありません」
都合良すぎでしょーが。
串刺しにするぞコノヤロー。
キッと睨み合う無言の攻防戦。
それに終止符を打たれるのは、いつも突然。
「晴。」
彼との間に響いた声は、先に行った人の声。
「なんで、志貴先輩はいるんですか」
「は?」
彼は不機嫌に眉間にシワを寄せ、あたしを睨んだ。
「お前がトランプが欲しいとか言ってただろーが」
Dから始まる有名な100円ショップのロゴが描かれたビニール袋には、新品のトランプが入っていた。
「……はるるん、」
「あー、ごめんごめーん。先に行ったんじゃなくて、トランプ買いに行ってたんだったー!ごめーんごめーん」
ついつい☆、と彼は可愛くもないのにペロリ舌を出した。
「その舌、引きちぎってやろうか?ぁあ゛ん‼?」
倉條美沙は激怒した。

